Previously on OIMSS

第3回大分社会科学学際研究会 (OIMSS)

日時 2018年5月17日(木)15:00­–17:00 頃

報告者:井川 純一 氏(大分大学経済学部)

報告タイトル「それって本当に燃え尽き? 典型的バーンアウトに関する多角的検討」

場所 大分大学旦野原キャンパス経済学部棟第1演習室

報告内容 

バーンアウトはFreudenberger (1974) による概念の提唱以来、「うつなどその他の精神医学的概念のラベルの張替えに過ぎない」という批判を浴び続けてきた。その理由として、現在一般に使用されている質問紙を用いたバーンアウトの測定法では、がんばりすぎた結果生じる典型的バーンアウトだけではなく、その他のストレス反応も混在して高バーンアウト傾向として測定されてしまうことが挙げられる。一方、この典型的バーンアウトがどのような状態なのか、またどの程度の割合で発生するのかについての検討はこれまでほとんど行われてこなかった。そこで、本発表では「典型的バーンアウトとはなにか?」をテーマに従来の横断的質問紙法に加え、概念の持つイメージに着目した調査、仮想的なカウンセリング場面を想定した実験室実験等を用いた一連の研究を紹介する。

日時 2018年3月23日(金)15:00-17:30

報告者:阿部 誠 氏(大分大学経済学部)

報告タイトル「地方圏に暮らす若者のキャリアを考える」

場所 大分大学旦野原キャンパス経済学部棟4階第12演習室

1990年代以降、日本の雇用情勢が厳しくなるなかで、若年失業者やフリーター、ニートなど若者の雇用問題やキャリア形成の難しさが、大きな社会問題となってきた。それは単に就職が難しいという問題にとどまらず、キャリアの展望がもちにくい、さらに、その結果として生活の展望ももてないという閉塞した状況にあるといえる。最近、労働情勢が改善し、若者の雇用環境も変化しつつあるとはいえ、企業の雇用管理が変化したなかで、若者のキャリア形成の難しさは大きくは変わっていないと思われる。

 そうしたなか、多様な雇用機会に恵まれない地方圏で暮らす若者のキャリアは、大都市圏の若者と比べても、いっそう展望を開くことが難しい。地方の雇用情勢が厳しいなかでも若者の地方への定着はむしろ強まっている。それでは、地方圏の若者はどのような就業行動をとり、いかなるキャリアを歩んでいるのであろうか。

 報告者は、こうした問題意識にたって、地方圏の若者にたいするヒアリング調査に取り組んできた。今回の報告では、東北地方、九州地方、そして沖縄県での調査の結果にもとづいて㈰地方圏の若者の地域的移動の変化、㈪地域の産業構造が若者の就業・キャリアに及ぼす影響、㈫地方圏の若者のキャリアの特徴と問題点、㈬若者のキャリア形成を阻害する要因などの点について論じる。

 なお、本報告の主要な部分については、次の文献を参照されたい。

  石井まこと、宮本みち子、阿部誠編(2017)『地方に生きる若者たち——インタビューからみえてくる仕事・結婚・暮らしの未来』旬報社、第3章

日時   2018年1月24日(水)16:00­–18:00

報告者:林 勇貴 氏(大分大学経済学部)

報告タイトル「ミュージアム評価と今後のあり方」

場所 大分大学旦野原キャンパス経済学部棟4階第12演習室

報告内容 

ミュージアムは資料の収集・保管、調査研究の他、利用者への展示や教育普及活動を基本的機能として持つ施設であり、わが国では芸術・文化に対する国民の関心の高まりとともに地域経済の活性化を果たす役割として注目されてきた。しかし近年の財政状況の厳しさから、多くのミュージアムが閉館を迫られたりとミュージアム政策の見直しが検討され始めている。その背景には、社会全体への貢献といった社会的価値や経済的価値などミュージアムの基盤となる活動が評価を通して顕在化されてこなかったことがあげられる。以上の問題意識から、本報告ではミュージアムから発生する多様な価値の評価を試み、今後のミュージアム政策のあり方を考える指針を提示する。